風疹ウイルスにご注意
2013-05-10


今日は五月雨。
このところ渇ききっていた地面に、潤いをもたらせてくれるありがたい雨ですね。
今日お越しの患者様も、「畑の水やりせんでええから楽じゃ。ええ雨じゃ。」とお喜びでした。
写真は綺麗に新緑の葉をそろえた薬局前の桜並木です。
久々の雨に喜んでいるようでした。
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さて、タイトルの風疹ウイルスです。
近頃ラジオやテレビで頻繁に「妊婦さんのご家族は、安心のため風疹ワクチンを受けましょう。」「成人男性に急増しています。」「赤ちゃんに大変危険です。」といった内容が見聞きされるようになってきました。

風疹って、子どもの時にかかる病気だと思っていませんでしたか?
でも現在20歳以上の患者さんが増えてきているのです。ワクチンを接種したり、風疹ウイルスに一度感染すると、免疫が出来てその後かかりにくくなるのですが、子供の時にワクチンも感染もしていない場合、大人になってから感染することがあります。
風疹は必ず発症するわけではありません。風疹ウイルスが体で増えても、症状に出ない人が何割かいます。そんな人は感染しても普通に生活するわけですから、周りにウイルスをまき散らすわけです。
その時、妊婦さんが近くにいたらどうでしょう。
妊婦さんの体には、胎盤があります。ふつう、病原菌や毒物は胎盤がバリアとなって、赤ちゃんに届きません。しかし、風疹ウイルスなど特殊なウイルスは通過してしまうのです。
妊娠して2〜3カ月の妊婦さんが風疹にかかると、おなかの赤ちゃんにウイルスが到達してしまいます。
そうして生まれた赤ちゃんは、心臓が悪かったり、白内障になったり、耳が聞こえにくくなってしまったり、といった症状を持っていることがあります。

だから、ワクチンが必要なんですね。

さて、女性には胎盤というバリアがありますが、男女問わず持っているバリアがあります。
それは脳の入り口。血液脳関門といいます。
一部のウイルスはそこも通過することがあります。
日本脳炎などの脳炎ウイルス、水痘ウイルスなど、そして風疹ウイルスもそれに含まれます。
恐るべき、風疹ウイルス。
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